ハイプ・サイクルに見る一歩先の未来

f:id:monex_engineer:20190917172658p:plain

こんにちは。システム開発部の唐津屋です。
十数年前、Javaのニーズが今後も増えるだろうと、Javaを中心にシステム開発をしてきましたが、昨今は、PythonのニーズがAI関連を受け上昇していますね。
基本情報技術者試験では、COBOLが廃止され、Pythonが追加されています。金融中心にCOBOLのシステムはまだ多い印象ですが、受験者は少ないでしょうし、時代の流れですね。

(詳細は下記公式発表を参照)

現在の業務ですが、システム開発部としては珍しく新技術の企画・提案も多少行っておりそのマーケティング指標で「ハイプ・サイクル」というものがあるので、ご紹介したいと思います。

ハイプ・サイクルとは

「ハイプ・サイクル」とは、ガートナー社が提案した、注目の新技術についての成熟度を表した図です。投資家の方やIT関連の方が市場動向で使われることも多く、ご存知の方も居るかと思います。
文字ではわかりにくいので、実際の図(2018年10月:出典:ガートナー)をご覧ください。

日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2018年

f:id:monex_engineer:20190917110504p:plain

 縦軸がその技術に対しての期待度、横軸がその技術がどの段階にいるかを示しています。段階は図の左側から5段階に分かれます。

段階 状況 該当する主な新技術
黎明期 技術が生まれ、試す企業が増えてくる  
流行期 世間から注目・期待され、メディアも多く取り上げる ブロックチェーン
幻滅期 技術が過度な期待に応えられず、メディアの取り上げも減ってくる

モノのインターネット(IoT)
人工知能(AI)
RPA(業務自動化)

回復期 幾つかの事業が成功し、出来ること・ユースケースが整理されてくる 生体認証
安定期 技術が認識され、安定・その後の発展に繋がっていく  


ITに詳しくない方も「あ、名前くらい聞いたことある」という新技術を載せてみました。IoT、AI、RPAも(おそらく今はブロックチェーンも)「幻滅期」に入ってきています。
「幻滅」と言われると、技術自体が衰退・消滅しそうなネガティブイメージがありますが、「現実を知り、何でもできる!という幻想から目覚める」、つまり技術への正しい認識が共有されはじめる時期です。今後、一般的に普及するかどうかの正念場と言えるでしょうか。
実際に図から消えたり陳腐化していく新技術もあり、ITの移り変わりの早さを感じます。

マネックス証券の一歩先の未来

詳細は触れることができませんが、マネックス証券でも、図内の新技術を使ったサービスの検討をしています。
サービス検討時には、KPI指標(PV、離脱率、ROI等)も考慮しながら検討していく必要があり、最終的に上層部に納得して頂けるような根拠・企画案を、関係部署の方と協力して作ることが鍵となります。
以下のような、良くある問いへの回答準備も必要ですね。
「黎明期」「流行期」の技術提案をする ⇒ 『他企業ですら実績が無い技術を適用するのはリスクあるよね~』「幻滅期」の技術提案をする ⇒ 『他企業の話を聞くと費用対効果が出ていない感じだよね~』「回復期」「安定期」の技術提案をする ⇒ 『他企業で同じようなサービスが一杯出ているよね~』ちなみにシステム開発部でもKPI指標を見ることは可能で、上層部との距離が近いことも相まって、マネックス証券は、他企業に比べ、企画立案しやすい環境が整っていると感じます。
近い未来、新技術を使ったサービスについても内製化を目指していければと個人的には思っています。

一歩先の未来に進むために

マネックス証券には様々な部署があります。
その中でシステム開発部が企画立案を行うメリットとして、自分で手を動かして実装できる方、また、証券業務に詳しい方も多いので、業務を分析し、試作品を作り、改善を繰り返す、言わば PDCA をスピーディーに廻せるという点があります。(・・・というのは持論です)
しかし実際は、システム開発部で全て完結できる訳がありません。検討段階から要件定義~リリース以降まで、様々な部署の方のご協力で成り立っているため技術力、業務知識も大事ですが、何よりコミュニケーションが大事です。(・・・というのも持論です)
システム開発部は、今まで実装経験が無い方、証券業務を知らない方も多く入社し、その後活躍されていますが、マネックス証券がもう一歩先の未来に進むためには、体制を強化していく必要があります。
新技術や証券について興味あるけど、そもそも経験が無いし、、、と考えていらっしゃる方、マネックス証券で一緒に一歩先の未来を進んでみませんか?

f:id:monex_engineer:20190917125415p:plain
唐津屋和喜システム開発部 開発グループ