リモートワークで新しいものを開発する難しさ

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 こんにちは、マネックス・ラボの斎藤です。

 昨今の社会的な情勢もあり、マネックス証券でもリモートワークが推進されてきています。 1-2ヶ月経ったこともあり、様々な課題が見えてきました。

 世間では、印鑑が必要なため出社しているという話もありますが、今回はエンジニアブログのため、管理業務ではなく、 プロジェクトを推進する上での私個人が感じる課題をまとめていきたいと思います。

新しい機能やサービスを開発する難しさ

世の中には色々な開発手法が存在しますが、概ねシステム開発は以下の流れで進めることが多いかと思います。

要件決定→設計フェーズ→開発フェーズ→テスト・・・

 開発フェーズでは、開発するものは決まっているためリモートワークで対応できるケースがほとんどです。

 逆に、実装内容を決定する要件フェーズの難易度が高いと考えております。ラボの要件決定は、以下の流れで行うことが多いです。

ブレスト→(ワイヤー作成)→モックアップ作成→・・・(繰り返し)

※デザイン的なモックアップが不要なプロジェクトもありますが単純化しています

 気軽にブレストができなくなった影響は非常に大きく、今までは集まることさえ意識せずに机の周りで議論をしていたことが、わざわざオンライン上で集まって議論をしなければいけない。

 Zoomやhangoutを利用してのミーティングは実施しておりますが、ラグがあったり、途中で切断したり、遮って話すことが難しかったりと会話の効率は落ちています(そもそも時間もかかります)。

 また、ワイヤーやモックアップなども今までは席を通りかかって、ちらっと見て違うと思ったら、気軽に指示を出していましたが、ある程度、制作物が完成された状態からコメントを出すようになり、サイクルを回すスパンは遅くなっていると感じます。

気軽なコミュニケーションもSlackで

 今まで席の周りで行っていたブレストはSlackなどのコミュニケーションツールを活用しそこからアイデアを派生させるのがいいかなと考えています。

 オンライン上でゼロから議論をするブレストの効率はあまり良くなく、リモートでのミーティングはある程度ファシリテーターが議題を明確にしてからでないと効率はさらに悪いと感じます(もちろん通常時に対面のミーティングでもアジェンダは明確にしてから行うべきです)。

 今まで口頭でやり取りしていたような些細なやり取りをいかにコミュニケーションツールに置き換えられるかが鍵と考えています。

 もちろんプロジェクトメンバーの人数などによっても、事情は異なりますが、個人的な意見としてはオンライン上の会話は小さなストレスが少しずつ蓄積されるため、なかなか気持ちよくブレストができないと現時点では考えています。

恥ずかしくても見せる文化

 デザイナーや企画者が作成するワイヤーフレームやモックアップは、ある程度きれいにしてから共有をしたい気持ちはとても分かりますが、多少格好がついていない状態でも、途中経過を共有することで短いスパンでサイクルを回すことができます。

新規参画者の難しさ

 また新たに当社に参画したエンジニアにも異なった課題がでてきました。

 参画当初は、小さいけれども様々な質問や課題が発生します。今までは、簡単な質問は口頭で行い、すぐにレスポンスがありましたが、現状はコミュニケーションツールへ投稿して回答を待つ必要があり、想像以上に参画当初の作業効率が悪くなっているようです。

 現状、この問題には解決策らしい解決策は見いだせていないのですが、少しでもスムーズに質問がしやすいように勤務時間中にオンライン上のコミュニケーション部屋を開放するということを実験的に試しています。

まとめ

 現状リモートワークがなんとなくうまく回っていると感じるのは過去の資産が蓄積されている状態だからと考えております。

 ここでいう資産とは、導入しているハードウェア/ソフトウェア的な観点ではなく、組織内にある言語化されていない文化や暗黙知やプロジェクトの進め方のノウハウなどです。

 仮に技術力が高いエンジニアだとしても社内文化がわからない状態でプロジェクトにアサインされても高いパフォーマンスを発揮するのは難しいでしょう。また通常時に比べると社内文化をキャッチアップする時間も多くかかります。

 現在は会社にそういった資産を蓄積している人たちが数多くいるため、様々なプロジェクトは円滑に進行しております。しかしそういった資産がなくなった時に新しいものが生まれにくくなったり、サービスに問題が発生してくる可能性があります。

 現在の状況がいつ収束するのかわかりませんが、こういった課題を皆さんの知恵で解決していき、新たにマネックス証券に入社する方もスムーズに溶け込める仕組みをみんなで確立していきたいなと考えています。

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斎藤 翔太システム開発部 シニアマネージャー マネックス・ラボ長