おすすめIT書籍紹介(いくらかインフラエンジニア寄り編)

f:id:monex_engineer:20200116102141j:plain

こんにちは。

今回のエンジニアブログを担当させていただく
インフラグループ エンジニア兼マネジメント の K(仮名)と申します。

このブログの趣旨は本ページヘッダの description を見るに、

「マネックス証券のシステム開発部のエンジニア達がどのような業務をしているのか紹介するブログです」

というところだったのですが、誰向けに何を書くかを悩んでいたところ、

 ”いわゆるテックブログ的なことを書いても良い”

ということでしたのでそうさせていただきます。

とはいえ、

  • インフラの構成や説明

 →いろいろ情報を出すにはセキュリティ的に難あり

  • コアなインフラ技術の内容そのもの

 → 今までの記事内容からするとだいぶ浮く

  • 技術トレンドや時事ネタ

 → 毎回記事を担当するわけではないため、直ぐに陳腐化して誰にも読まれなくなる

  • 領域はITでトレンドだけど全く業務に関係のない趣味的なもの(Raspberry PiとかArduinoとか・・・)

  → そもそもの趣旨の履き違え(爆)

というところ、テックブログだとしても余りエッジな内容に走らず、良くある IT書籍紹介をさせていただくことにしました。

インフラに携わる・携わらないにかかわらず、広くITに携わる方にとって、少しでも役に立つ情報があれば幸いです。

書籍紹介

 1. IT系雑誌(月刊・季刊)

新規領域を学ぶ際に、とりあえず深い知識に入る前の領域インデックス作成と用語の学習はしておきたいというのはエンジニアとしては往々にあるオーダーだと考えます。
数多のWebサイトやTwitterをフォローしまくってちらちら追っていくだけだと、トレンドも断片化しまくっていてまとまった情報として頭に入ってこないというのはありますよね。
情報過多の時代、情報の取捨選別スキルがないと一定以上の品質の情報に辿り着くのも難しい、、、

そういった状況打破の一助となるのが、「雑誌」という媒体と考えています。
公に出版するものであり、主観も(ゼロではないにせよ)いくらかは取り除かれて客観性&信頼性があってやっぱり良かったりします。

あと意外に重要なのが「紙」という点。
今時のエンジニアに紙媒体は半分無縁な感もありますが、やっぱり紙で見たものは記憶に残ります。
(Kindleとかで見ると同じ雑誌でも記憶に残らないのは何故なのだろう・・・)

ということで、いくつかの雑誌をピックアップさせていただきます。

インフラ依りの雑誌という意味では SoftwareDesign 一強です。たまにやたらニッチでコアな記事があって「◎」です。
昔はマンネリ気味なところもありましたが、昨今は技術の乱立から毎度毎度興味のある記事が多い、定期購読して損はないです。
SoftwareDesign は UNIX時代から数々の淘汰を耐え抜き、生き抜いてきた歴史ある雑誌です。
ちなみに元を辿るとマイコン時代からの雑誌(当時は「プロセッサ」という雑誌名)でした。
分かる人にはワカル。今でいうところの CQ出版のインターフェースという雑誌に内容が近かったかな、、、

こちらはミドルウェア・APLプログラミングにレイヤを上げた SoftwareDesign という感じ(ちょっと違う?)です。
インフラ屋としてはDBMSまわりや脆弱性観点でたまに買ってみる程度ですが
本業の領域の人からしたら、数少ない有用な雑誌であることは想像に難くありません。

最近はこの雑誌も気になって、特集記事が気になれば迷わず手に入れたりします。隔月刊の雑誌です。
あまり分厚くなく、見やすいし肩肘はらず、さっと読める点が良い点です。
雑誌の内容はシェルスクリプトじゃないのであしからず(笑)。
USP研究所が発行しているので、この名前になっているだけだと思います。
内容は多岐に及びます。

  2. バイブル的な書籍(思想系)

古い本で薄い本ですが、個人的にバイブルです。
今のLinuxにも通ずるUNIXでのものの考え方を記した本なのですが
これを抑えて開発するのとそうじゃないのでは大分違うのではないでしょうか。
ここで言及されている概念は今ではトレンドっぽい名前付き概念に置き換わっているところもありますが本質的にはいつまでも古びれないベースな考え方に思います。是非お読みあれ!

Windows NTの開発物語です。
いわゆるデスマーチな開発プロジェクトをどう乗りきったかを追ったノンフィクション作品です。
ITでの典型的なデスマーチや技術で押し通せない政治的な話など、大なり小なりの事柄が盛りだくさんです。
知る人ぞ知るデビッド・カトラー(今はWindows Azureのリード開発者になっているそう)の超人ぶりに圧倒されます(良い意味でも悪い意味でも)

この本を読むと、酷い状況の経験値を仮想的に得られて比較対象が作られるからか酷い状況になってもへこまない胆力がつくような気がします。
また、ちょっと自分自身でイキっていたり、他人の「とある一面」だけを見て見下しちゃいそうなときにこの本の内容を思い出すと、「あー、あの場面のあの人の状況に近いな、第三者的にはこう見られているな・・・」と自省&鎮める効果もあります(笑)

余談:
今のWindowsの祖である Windows NT の祖は かつての DEC のVMSであり、デビッド・カトラーが開発に携わっておりアーキテクチャは似ているなんてことを話題に出来る若い方、あなたはもはやOSオタクです。
VMS/VAX、昔触ってましたが設計思想がすごくきれいなOSという印象で、今実現されているOSの基本機能をいろいろ先取しているOSでした、、、(年代がバレる)

文字数もそこそこにということなので、今回はこれにて打ち止めです。

次回がもしあるようなら、もう少しテックブログっぽくマネックスを支えるインフラにいくらか絡む内容で、エンジニアたる技術ネタ(もはやトレンドというには少し古い感もありますが IaC/自動化の要素としてのAnsible等)で与えられた枠を埋めたいと考えています。

その時は、また宜しくお願い致します!