Eclipseがeclipseしたかったもの

こんにちは。システム開発部の牛崎です。

人や会社の名前には由来があったり、願いが込められていますよね。ソフトウェアもまた同様です。
そこで今回は、主にJavaの開発で広く使用されているIDE (統合開発環境)「Eclipse」について少しお話したいと思います。


マネックス証券の基幹システム「GALAXY」はJavaで開発されており、IDE にはEclipseが採用されています。EclipseIntelliJ IDEA・NetBeansと並び広く使われているIDEであり、Java経験者であれば1度はその名を耳にした事があるのではないでしょうか。

 

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EclipseIBMによって2001年にオープンソース化されたソフトウェアで、英単語として「日蝕」という意味があります。
どんな意図でEclipseとしたのか気になって調べてみたのですが、これは競合製品であったMicrosoft Visual Studioを蝕むという願いが込められた名前なのだそうです。
当時JavaNetBeansの開発元であったSun Microsystemsは、この名前を良く思っていなかったようですね。日蝕はSun (=太陽)を蝕む現象ですから、無理もありません。

▼下記参照(英文記事)


Eclipseは現在3ヵ月毎にバージョンアップされ、バージョンはリリース日が付けられています。

以前のEclipseは毎年6月にバージョンアップされており、3.2以降の各バージョンには天体や科学をテーマとしたコードネームが付けられていました。
Oxygen・Photonなど元素や光子であったり、その前はLuna・Marsといった天体、もっと前はガリレオ衛星の名前もありました。
Debian (Linux)はトイ・ストーリーのキャラクター、Mavericks以前のMac OS Xがネコ科の動物など、遊び心を感じるコードネームは面白いものです。

 

ところで、GALAXYは銀河という意味ですね。
GALAXY関連のサブシステムやモジュールの名前が天体や宇宙関連の用語になったら、その名の通り銀河感が出て面白そうだなと思うこの頃です。

 

牛崎 洸システム開発部 開発グループ エンジニア